君の情熱は本物なのか?(「アホウドリを追った日本人」を読んで)

「(ヒーローものだと)シャリバンソルブレインの歌が一番好きだな」と夫に話したところ、
メタルダーの説教ソングを聞くべきだ」と強く勧められました。「きみの青春は輝いているか」という歌のようです。
曲名の通り、懸命に生きているか、問いかける歌のようです。

その歌を聞いて、「アホウドリと日本人 一攫千金の夢と南洋進出」(平岡昭利)を思い出しました。

明治から大正期にかけて、アホウドリで儲けようと南洋の島々に進出したアツい日本人達の話です。
鳥の羽毛は帽子や羽根飾りなどに使われ、輸出していいお金になったそうです。
アホウドリはこん棒で殴り殺して簡単に捕まえることができたらしく、南の島に行って大量に捕まえたそうです。

そのやり方がかなりエグい。島の借地継続のため、アホウドリの撲殺しかしていないのに、道路整備や植林、家・倉庫・小学校建設をしたと嘘をついて申請したり、
出稼ぎ労働者を無人島におきざりにしたり、まだ島が見つかっていないのに、島の借地を申請したり。アホウドリはとりすぎて絶滅しそうになります。

そういうものすごい熱量があるから、お金を稼げるんだなと思いました。

胸に手を当てて、考えます。
私の欲望は、本物なのか?
隣の人が欲しがってるから、私も欲しくなっているだけではないのか?
見栄をはっているだけではないか?
合理的でない不安からきている欲望ではないか?
なりふりかまわず、髪ふりみだしても、やりたいか?

本当に欲しいものは、思っているよりずっと少ないかもしれません。