宝くじが当たったら、あなたは幸せになれますか?(ナウル共和国の場合)

アホウドリの糞でできた国ナウル共和国物語」(古田靖)についての記事です。

アホウドリの糞でできた国―ナウル共和国物語

アホウドリの糞でできた国―ナウル共和国物語


アホウドリの糞が堆積してできた島国、ナウル共和国
アホウドリの糞は長い年月がたつと燐鉱石になります。燐鉱石からは化学肥料を作ることができます。
ナウル共和国は、燐鉱石を輸出することで大金持ちになったのです。
税金ナシ、教育・病院は無料。結婚すれば新居を貰えます。燐鉱石の採掘は他の島からの出稼ぎ労働者です。
ところが、燐鉱石を掘りつくしてしまい、貧乏になってしまいます。どうするナウル共和国?!
そんな内容です。ナウル共和国がどのように危機を乗り越えようとしたか、その結果どうなったのか、
ぜひ読んで楽しんで下さい。

私は、この本を読んで、普段使わない額のお金は使いこなすのが難しいと感じました。
豊かな暮らしは確かに魅力的で苦痛が少ない。たくさんお金があったら、たくさん使いたくなる。
でも、「終わり」がわかっていたら、私なら平静でいられません(ナウルの人達はわりと楽観的な性質のようですが)。
お金が尽きたとき、残っているのが、贅沢に慣れた自分と糖尿病の体(ナウルは糖尿病が多い)だったら、
絶望的な気持ちになりそうです。
大きなお金や大きな幸運を使いこなすには、それなりの経験が必要なようです。
「お金さえあれば」という考えは、いわゆる「隣の芝生は青くみえる」ということなのでしょう。

飲み込まれるくらいなら、大きすぎる幸運をいかさないのもあり、と私は思います。
そして、いつか訪れる幸運のため、日々準備するのが正解で、
幸運がもし訪れなかったとしても、その生き方は結構楽しいんじゃないかと思います。